2024.08.31
2024年5月より、妊婦さん用のRSウィルスワクチン(アブリスボ©)の販売が開始されました。
当院でも接種の準備が整いましたので、9月からワクチン接種の予約を開始いたします。
(※接種対象は当院に通院中の妊婦さんのみです。)
〇RSウィルスとは?
RSウィルス感染症は⽣後1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%が初感染します。症状は⿐閉・⿐⽔・くしゃみなどの上気道症状から、咳・呼吸困難・喘鳴などの下気道症状まで様々です。
生後6か⽉未満では重症化しやすく、肺炎・急性脳症などを起こすこともあります。(⽇本では年間12−14万⼈の2歳未満の乳幼児がRSウィルス感染症と診断され、そのうち 3 万⼈が⼊院を要しています。)
〇RSウィルスワクチンの効果
RSウィルスワクチンを妊婦に接種することにより、母体のRSウィルスに対する中和抗体が胎盤を通じて胎児へ移行することで、乳児におけるRSウィルスを原因とする下気道疾患を予防します。
生後6か月までの重度のRSウィルスに関連した下気道感染症対しての有効性が証明されています。(⽣後6ヵ⽉以降の有効性は確⽴していません。)
〇RSウィルスワクチンの接種時期
接種は1回のみ(筋肉注射)で、妊娠28 週から36 週の間に接種することで有効性がより高くなるとされています。なるべく分娩に近い時期での接種が望ましいので、当院での接種時期は、原則として妊娠30週~34週とします。(接種14日以内に出生した児については、移行抗体が⼗分でない可能性があります。)
〇ワクチンの副反応について
局所反応としては注射部位の疼痛、疲労感や頭痛などの症状が主です。
〇価格
RSウィルスワクチンには保険適応は無く、当院での価格は32,000円となります。(1回接種のみ)
〇申し込み方法(予約制)
接種を希望される方は、妊娠28週~32週の健診の際に受付にてお申し出ください。
ご予約いただいた方は接種日(原則として月曜日・金曜日)を決めて予診票をお渡しいたします。
〇接種当日の注意点について
体調不良の方、発熱している方には接種できません。また、接種後約30分は院内(待合室)で待機していただき、異常が無いかを確認する必要があります。