Q.子宮頸がんのワクチンは接種した方がよいですか?

2021.03.22

A.ほとんどの子宮頸がんの原因はヒトパピローマウィルス(HPV)というウィルス感染によるもので、主に性交により感染します。HPVに感染しても多くの場合は自然免疫によって身体から消失しますが、約10%は持続感染となり、そのうちの一部が子宮頸がんの原因となります。いわゆる「子宮頸がんワクチン」と呼ばれているものは、このHPVの中でも子宮頸がんを起こしやすいタイプの感染を防ぐワクチンですので、若いうち(理想的には性交経験前)に接種しておくことで将来子宮頸がんに罹るのを防ぐことができます(現在日本では小学6年生~高校1年生に相当する年齢の女子に予防接種することが勧められています)。 性交経験後はHPVに自然感染している可能性がだんだん増えるのでワクチンの効果は劣っていきますが、26歳ぐらいまではかなり高い予防効果が見込まれています。それ以上の年齢では、45歳ぐらいまではある程度の効果はありますが、むしろ子宮頸がん検診を定期的に受けることが重要だと思います。