Q.卵巣がんの定期検診も受けた方が良いでしょうか?

2021.03.22

A.卵巣がんは過半数が進行がんとして発見される病気で、早期発見のためのスクリーニング方法は確立されていません。超音波検査でスクリーニングを行っている施設もありますが、多くの卵巣がんは超音波検査での早期発見は困難です。人間ドックなどで「CA125」という腫瘍マーカーでスクリーニングを行っている施設もありますが、「CA125」は月経時や子宮筋腫、子宮内膜症、骨盤内の炎症など多様な病態で上昇するため偽陽性が多く、またCA125が上昇しない卵巣がんもあるためスクリーニングは有用でないとされています。結論として、卵巣がんの定期検診というものはまだ確立されておらず、今後の研究課題という状況です。(ただし、子宮内膜症と診断されて卵巣嚢腫がある方は将来的に癌化のリスクがあるため超音波検査による経過観察は有用です。) ※上記のような理由により、当院では卵巣がんの検診はおこなっておりません。